開運商法

開運商法の手口は不安につけ込む

世間で問題になっている開運商法の手口をご紹介します。
まず、無料鑑定と言ってターゲットを引き付けるのです。
手相という場合もありますし、セミナーや占いなどもあります。

そして、鑑定結果で不安をあおるのです。
たとえば、「今、ものすごく運気が下がっています。」とか「ご先祖様からの試練です。」など、目に見えぬことを出してきます。

鑑定をしてもらう人は、最近余り良いことがないとか、家族や仕事のことで不安があるなど、困っていることがある人たちです。
そんな人は不安が倍増するようなことを聞くと、よく考えれば、おかしなことと思うことでも信じてしまいます。
そこがこの商法のねらい目です。
「大丈夫。これを買って身につけると運気が上がります。」などと言葉巧みに、高価なものを勧めます。

2つの事例

では、事例を2つご紹介します。
まずは、ある30代の女性会社員の事例です。

両親の体調が悪く入院、夫はケガをして会社を休んでいました。
どうして、こうよくないことが続くのかと気をもんでいたところ、「お悩みを解決」というホームページを目にしたのです。
鑑定料は2500円なので安いと思い、雑居ビルにある占い場所に出かけました。
占い師は「良くない霊がついているので、祈祷が必要。」と言い、祈祷料を50万要求したのです。

霊の話をされると怖くなり、50万を払ってしまいましたが、後で冷静になると不審に思うようになりました。
返金を求めたのですが、電話は通じず、雑居ビルの占いは閉館になっています。

もう一つは父親がだまされてしまったという事例です。
70代の父親がセミナーと言っては出かけて、高額商品を買ってくると母に聞き、40代の男性が父に問いただしたのですが、何も教えてくれません。
行くたびに、高額のお守りや数珠などを買っているようです。

遭わないための対策と遭ったときの対処法

開運商法に遭わないようにするには、不安をあおったり、ご利益があるといって高額なものを買わせたり、お金を払わされたりする人や団体は要注意と思うことです。
心が沈んでいるときほど、騙されやすいものなので気をつけましょう。

また、困ったことや悩みを相談できる友人を数人作ると、気が楽になって良いです。
一人で悩んでいると、たとえ悪徳商法の人にでもすがりたくなります。

また、開運商法以外の第三者の話を聞くことも大事です。
たとえば、近所のトラブルで困っているという場合は、市などで行っている悩み相談に行ってみましょう。
大きな金額を請求されることはなく、悩みのみを聞いてくれて解決策も考えてくれます。

もしも、開運商法に遭ってしまったら、書面を受け取ってから8日間であれば、クーリングオフができます。
クーリングオフ期間が過ぎている場合や自力では解決できないと思った場合は、弁護士などに相談しましょう。