失敗に終わってしまったサブスクリプション

牛角の食べ放題パス

サブスクリプションは比較的最近登場したサービスで、有効な活用法をまだ十分に把握していない人も多いようです。
毎月リーズナブルな定額を払って満足のいくサービスを受けることのできるサブスクリプションは人気の的ですが、中には収益の面で採算が取れず終了してしまうものも少なくありません。

人気が出すぎて逆に失敗に終わってしまったサブスクリプションなども数々あります。
例えばレインズインターナショナルが運営していた焼肉チェーン店「牛角の食べ放題パス」は、2019年11月に月額11,000円で通常3480円の「牛角コース」が食べ放題になるというサブスクリプションを首都圏の3店舗限定でスタートしました。

その結果、SNSやマスコミで人気が爆発しサービス購入者が殺到しました。
対象となった3つの店舗は予約が集中してしまい、サブスクのパスがあってもお店に入れないという状態にまでなってしまいました。
こういったおいしすぎるサブスクは、登録したら早めにサービスを消化しておくのが無難かもしれません。

日本酒のサブスクEC「SAKELIFE」

ベンチャー企業が提供していた「SAKELIFE」は、日本酒の定期購入型ECとして有名です。
こちらのサブスクは、月額3,150円で4合瓶が届く「ほろ酔いコース」、および月額5,250円で1升瓶が届く「ぐい呑みコース」の2種類があり、日本酒が好きだけれど選び方が分からないという人たちの間で人気を呼んでいました。

しかしこちらのサブスクは、登録して2年前後で「自分がどんな日本酒の好みなのかが分かった」「サブスクに登録しなくても自分で選ぶ自信ができた」と解約するユーザーが増えてきました。
そのため、会社の規模を進展させることができず、現在は別の名称を使ってサブスクのサービスを提供しています。

ZOZOTOWNのおまかせ定期便

サブスクの魅力というのは、食料品に限ったことではありません。
アパレル分野でもサブスクの進展が注目されており、ファッション通販サイト「ZOZOTOWN」が2018年に始めた「おまかせ定期便」では、50万点以上のアイテムから服の好みやサイズに合わせて靴や服などが届けられてくるというサービスが人気を博しました。
ZOZOTOWNサブスクの人気は高かったのですが、既存会員の購入率が今ひとつ上がらず、結局は2019年3月にサービスが停止しました。

消費者にとっては魅力的なサービスでも、サブスクリプションを提供する側の企業の採算が取れないと、サブスク途中で停止になってしまうことが多いようです。
あまりに好条件のサブスクを見つけたら、「ちゃんと長続きするのかな?」と疑ってみることも大切です。