出張のビジネスマンたちをターゲットにした旅行ビジネス

ビジネスマンターゲット

需要のある航空ビジネス

今までは、旅行といえば家族や友人といろいろな観光地を見て回るのが主流となっていました。
しかし最近では、旅行のイメージも昔と比べてかなり様変わりしつつあります。

最近は、家族や友人、親戚などと旅行をするという人たちがめっきり減ってしまったからです。
今でも、年末年始やゴールデンウィークに旅行をするという人は多いそうですが、それ以外の時期はなかなか旅行をしないという人が大半のようです。

最近の国土交通省の統計によりますと、日本人が1年間で行う観光旅行の数は約 1.8回で、宿泊数は2.94泊となっています。
ゴールデンウィークや夏休み、年末年始にこぞって出かけるイメージが強い割には、日本人の旅行に出かける回数と日数は意外に少ないことが、このデータからもわかります。

しかし、一般の日本人の旅行の回数が減る一方で、急速に旅行の回数を増やしている人たちがいるそうです。
それは、国内外に出張に出かけるビジネスマンです。

バブル崩壊直後は、ビジネスマンの出張の回数は経費削減のために減るのではないかと予測されていました。

また、インターネットなどの普及により遠隔地にある支社とのテレビ会議が増えるため、こういった面からも、国内外へのビジネスマンの出張は減るのではないかと危惧されていました。

ところが、実際はビジネスマンの出張はバブル崩壊前よりも増えているのです。

確かにバブルの崩壊後には日本の企業も地方の営業所や支社を多くつぶさざるを得ませんでしたが、その反動として本社から出張をするビジネスマンたちが増えているのです。

地方から営業所や支社がなくなった代わりに、本社の社員たちが客先対応に追われることになったからです。
この結果、最近の日本では観光旅行や社員旅行は減るか横ばいの傾向にあっても、国内外への出張旅行だけは、ぐんと増えているという傾向にあります。

半数を超える需要

最近の調査では、国内の年間の宿泊者数は約6000万人となっているそうですが、このうち出張旅行で宿泊をしたという人は1500万人となっており、実にその3割を出張のビジネスマンが占めているという形になっています。

インターネットからの旅行申し込みとなりますと、さらにビジネスマンの割合が高いのだそうです。
インターネットで宿泊予約をする人達のうち、5割は出張旅行のビジネスマンなのだそうです。

このようなデータから、最近のホテルや旅館などは、従来のように旅行客=一般の観光客、と頭から決めつけた対応をしていると、時代に乗り遅れて収益を得られなくなってきています。

鉄道会社はこういった動きに敏感に反応しており、新幹線の広告をビジネスマン向けにアピールしたものにしているそうです。

また、ビジネスマンは会社に高く出張費を請求しておき、安いインターネット予約などで実際の出張費を安く上げ、その差額を小遣いにするというテクニックをよく使っているため、こういったニーズに応えられる仕組みの構築も旅行ビジネスでは求められています。