金融業界について

資金を必要とする人に融資

金融というと、幅が広くて難しいと思う人は多いでしょう。
簡単にいうと、資金が多くあるところから、なくて困っているところに、融資することをいいます。
例を出すと銀行です。
お客様から預かっている預金を、個人や企業に貸してその利子を銀行がもらうという仕組みになります。

さらに、金融は2種類に分かれます。
「直接金融」と銀行も含まれる「間接金融」です。
「間接金融」は銀行の仕組みの通りになります。

「直接金融」は、お金が必要になった人が社債や証券を発行して売ることで、利益を得るやり方です。
この仕組みに関わるのが証券会社で、投資をする人と企業のような資金を必要とするところの仲介をします。
その時に発生する手数料で、利益を生むのです。

どんな業種があるか

金融業界にはさまざまな業種があります。
今回は代表的なものをご紹介しましょう。

まずはメガバンクや信託銀行などの銀行です。
メガバンクはみずほ銀行などの大手3行があり、信託銀行は三菱UFJ銀行などがあります。
地方銀行は横浜銀行など、地方に拠点のある銀行です。

また、政府系や外資系の金融機関もあります。
その他にも生命保険や損害保険の会社など、あらゆる業種があるので、一言金融と言っても幅広いのです。

各銀行で見る金融の現状と今後の課題

では、わかりやすく銀行を例にして、現状や今後の課題を考えてみます。
まず、銀行の利益は貸金利益とされる金利があるものです。
総利益の70%が、金利によるものなので、銀行の利益のほとんどと言えます。
この利益はマイナス金利政策の影響で減少しているのです。

次に、手数料も役務取引等利益です。
IT化に寄る現象が懸念されますが、そうでもありません。
前年度よりも1.7%ほど多くなっているので、それほど心配はないでしょう。

さらに特定取引利益というトレーディングがあります。
この利益は証券を株式購入によるものですが、残念ながら微々たるものです。
これら以外には、外国通貨の為替売買や国際の債権の利益もありますが、どれもそんなに高い利益ではありません。

それぞれの銀行によって、さまざまな今後の課題に取り組んでいます。
例えば、りそな銀行は大規模店を減らして、小規模店を拡大し、地域密着のメガバンク化を図っているのです。

また、地方銀行は拠点の地域以外の大都市圏にも支店をつくり、地方と大都市との連携にも努めています。
そして、株式や不動産管理も手掛ける信託銀行は、顧客の代わりにそれらを運用して、個別の結びつきを深める働きをしているのです。

銀行とは異なる信用金庫や信用組合は、特定地域内で相互に預金者同士の助け合いが元になっています。
地域に根差しているので、中小企業や零細企業に密着した業務を行い、資金が必要な時に融資したりしているのです。
このように、今後も各金融機関で、それぞれの強みを生かした生き残りが課題でしょう。