リチウムイオン電池業界の特徴
リチウムイオン電池とは、正極と負極を持っている電池のことで、2極間をリチウムイオンが移動すると放電や充電が行われます。
基本的には、使い切りのリチウムイオン電池を一次電池、繰り返し充電と放電が可能なリチウムイオン電池を二次放電と呼んでいます。
リチウムイオン電池は、パソコンやスマートフォン、そしてドローンなどに使用されています。
形状は大きく分けると円筒形と角形の2つに分類することができます。
円筒形は、角形に比べると安価なのが特徴で、反対に角形は効果ですが積載効率に優れているという特徴があります。
日本におけるリチウムイオン電池のシェア率ランキングの1位はパナソニックHDです。
次点にTDK、そして村田製作所と続いています。
そんなリチウムイオン電池業界の中で近年注目されているのが、EV用途の分野です。
EVENTとは電気自動車のことで、ガソリンを使用せず、電力だけでモーターを駆動することができる自動車のことです。
EVを動かす電力を確保するためには大量のリチウムイオン電池が必要になるため、今後EVが普及していくことを考えると、この分野でのリチウムイオン電池の需要はどんどん拡大していくことが予想されているのです。
実際に、2019年から2021年における車載用のリチウムイオン電池の販売額は、毎年右肩上がりに上昇しています。
しかし、その他の分野や用途に関してはその需要はずっと横ばいとなっています。
こうした面もリチウムイオン電池業界の特徴の1つです。
リチウムイオン電池業界の現状と今後の動向
リチウムイオン電池業界の現状は、前述の通りその需要はEV分野に大きく偏っています。
そのため、この業界の業績を左右するのはEVの行方にかかっていると言っても過言ではないでしょう。
EVの普及率が高まれば、自ずとリチウムイオン電池の需要も拡大していくのです。
しかし、EVの普及にはさまざまな要因、特に政治的要因も大きく関わってくるため、一筋縄ではいかないという面もあります。
他にも、エネルギー問題における慢性的な電力不足や、充電時間が必要である点、そして発火事故の起きやすさなどもなかなかEVが普及しない原因として挙げられます。
EVの普及に関して反対派の意見も多く、日本では今後すぐにEVの需要がぐんと伸びるということは考えにくいでしょう。
しかし、中国ではEVの開発に大きく動き出していますし、アメリカでも政権交代に伴いその普及率は上昇傾向にあります。
今後EVがどこまで伸びるかは未知数ですが、ガソリン車がEVに切り替わるような時代が来るとすれば、このリチウムイオン電池業界も大きく躍進していくことになるでしょう。