フェイク広告に注意を

フェイク広告とは?

現代社会はフェイクニュースにあふれていると言われますが、フェイク広告なるものも存在します。
「フェイク」とは「偽物」という意味ですから、フェイク広告は「偽物の広告」となるわけですが、「じゃあ偽物の広告って何?」と疑問に思う方もいらっしゃるかもしれません。
フェイク広告の典型的な例としてよく挙げられるのが、著名人の画像を勝手に使用したり、「著名人が愛用!」など事実とは反する宣伝文句を利用している広告です。
テレビCMや新聞・雑誌の広告ではありえない話ですが、ネット上ではこうしたフェイク広告が非常にたくさん見られるのです。

著名人が広告に出演する場合、広告を出す企業は著名人のマネージメントにオファーを出し、契約をかわし、契約金を支払った上で広告に出演してもらったり、商品を紹介してもらうことになります。
企業側としては、高いお金を払って著名人を起用しても、それに見合うマーケティング効果が得られると判断したからこそこうした広告を作成するわけです。
しかしフェイク広告の場合、こうした契約や契約金の支払いなどを一切行うことなく著名人の知名度や影響力を勝手に使用する形で広告を作成し、マーケティングを行うことになります。
この点だけを見ても、非常に悪質な手法であることがわかります。

単に著名人の画像を勝手に使用しただけでも著作権や肖像権の違反になりますし、名誉毀損に該当する場合もあります。
例えばあるタレントが詐欺商売のフェイク広告に利用されてしまった場合、あたかもそのタレントが詐欺商売に関与したような印象を持たれてしまい、その人のタレントとしてのブランドイメージに大きな傷がついてしまう可能性も出てきます。
女性タレントが勝手にアダルトサービスのフェイク広告に利用されてしまうケースなどは、典型的なパターンとして挙げられるでしょう。
消費者の側としても、自分が好きなタレントや情報を信頼しているインフルエンサーの広告だと思ってその商品・サービスを購入したら、とんだインチキだった…という罠に引っかかってしまう恐れがある非常に厄介な悪質商法と言えるでしょう。

フェイク広告の見分け方は?

では、こうしたフェイク広告をどうやって見分ければいいのでしょうか?
まず簡単なのは、使用されている著名人の画像が「どこかで見たことがある」ものかどうかをチェックすることです。
フェイク広告では、当然のことながらその著名人の「オリジナルな画像」を用意することはなく、どこかから拝借して使用する形になります。
ですから、「他の広告などで見たことがある」となったら、確実にフェイク広告です。
好きなタレントが「出演」している広告を見かけた場合には、まずこれでチェックしてみましょう。

もうひとつは、グーグルなどの検索エンジンでヒットするかも見分ける方法です。
大手の検索サイトでは、こうしたフェイク広告を厳しく締め出しています。
SNSなどで怪しい広告を見かけた場合には、検索エンジンで改めて調べてみるとよいでしょう。