コンプレックスにつけ込む手口
人には、それぞれ気になるコンプレックスがあるものです。
ものすごく気になって、何とか直したいと思っている人も多いでしょう。
もしも、そのコンプレックスがなくなるのであれば、すがりたくなるのも無理ないです。
コンプレックス商法は、外見や身体の悩みを持っている人を騙します。
このままではいやだ、困るという気持ちにさせるのが、この商法のやり方です。
たとえば、薄毛に悩んでいる人に無料で髪年齢チェックをして、将来はこうなるというシミュレーションをします。
髪がなくなった自分のシミュレーション姿を見て、びっくりしてしまうでしょう。
このようにして、利用者の気持ちをあおるのです。
落ち込んでいる人に「このヘアクリームを買えば、このようにはなりません。」という言葉をかけて、効果があるかどうかわからない商品を高額で売ります。
そして、「効果はすぐに出ないから、続けて使いましょう。」とか「ここでやめたら、何にもならないです。」とか言って、商品を続けさせて、お金を出させるのです。
そのように言われるとやめにくいですし、恥ずかしさから誰にも相談できません。
化粧品を買わされた女性の事例
では、実際に被害にあってしまった若い人の例をご紹介しましょう。
20代の大学生の女性です。
大学生になったばかりの19歳の時に、街で声をかけられました。
「時間はかからないから、化粧品のアンケートに答えてくれませんか。」ということで、店に連れていかれたそうです。
気になっている肌荒れを指摘された女性は、無料の10年後肌診断をされ、このままではシミだらけになるといわれました。
女性がショックを受けているところに、販売員が「この化粧品セットを使えばだいじょうぶ。今はキャンペーン期間だから、30万の半額15万で買えますよ。」と笑みを浮かべ、優しそうな感じで言ったのです。
大学に入ったばかりで、そんなお金を持っていない女性が躊躇すると、販売員はさらに「月々1万円ずつ払えばいいの。そのくらいなら、出せるでしょう。そうしないと、あなたは肌荒れがもっとひどくなって、将来はシミだらけになるのよ。」と言い放ちました。
女性はその言葉に驚いてローンを組んでしまったのです。
対策法は言葉だけで判断しないなど
上記の女性は、未成年だったために親の許可なく契約をしたということで、最終的に契約は無効になったそうです。
甘い言葉に騙されないためには、相手の言葉のみで判断しないようにしましょう。
そして、他にも商品がないのか、商品の相場はどのくらいなのかも調べた方が良いです。
もしも、コンプレックス商法にあってしまったら、契約後8日間ならばクーリングオフができます。
また、特定商取引法に反する勧誘であれば、契約を取り消すことも可能です。
自力で解決するのは無理なので、専門家に相談することをおすすめします。
国民生活センターや警察、弁護士などに相談しましょう。